CareWiz トルトは介護予防事業参加者との距離を自然に縮められるツール | 伊東市役所
解析結果を示すことが、本人の運動意欲向上や適切なサービスへ繋ぐきっかけになっています。
伊東市役所はどのような特徴がある自治体ですか?
当市が目指す将来像は「出会い つながり みんなで育む 自然豊かなやさしいまち いとう ~行ってみたい 住んでみたい 住んでいたい まちづくり~」です。当市は海や山を始めとする美しい自然豊かな温泉に恵まれた市です。そのため、セカンドライフに当市を選ぶ高齢者の方も多くいます。令和4年3月末時点で、人口66,708人、高齢者人口28,899人、高齢者率43.3%と、高齢化率は国・県平均と比較しても高く、5人に2人が高齢者です。また、高齢者の2人に1人が後期高齢者であるため、健康寿命の延伸は喫緊の課題です。
当市が目指す将来像である、市外に住む人からは「行ってみたい、住んでみたい」、市民には「住んでいたい」と感じてもらえるまちづくりを進めるとともに、「住んで良かった」と思ってもらえるよう、多角的な視点から健康長寿社会の構築に取り組んでいます。
CareWiz トルトを導入した背景について教えてください。
高齢化率約43パーセント、人口の5人に2人が高齢者という当市では、高齢者の通いの場の創出に力を入れており、多様な通いの場が存在します。その一方で、通いの場の数が多く、そこに参加する方々の健康状態の把握方法に課題を感じていました。一部の通いの場において、体組成計を用いた評価も試みましたが、持ち運びが大変でマンパワーの問題もあり継続が困難でした。
そこで、タブレット一台で誰でも簡単に歩行評価を可視化することができ、経年的にも状態を確認できるCareWiz トルトの導入を決めました。
伊東市役所では、どのようにCareWiz トルトを使っていますか?
導入初年度の取り掛かりとして、市内18会場で行っている健康体操クラブ参加者の状態を把握するとともに、ご自身の歩行状態を知ってもらうことで、更なる健康への意識づけを行なうことを目的に活用しています。また、市の介護予防事業に協力してくれている理学療法士と解析データを共有し、各会場に理学療法士を派遣しています。そこで、理学療法士による転倒予防等の健康寿命を延伸させるための講話や運動の紹介を行っています。さらに、解析データが気になる人やアンケートの結果、個別相談に興味のある方は、地域包括支援センターと連携し、通所型サービスC等に繋ぐ取り組みをしています。
CareWiz トルトを導入してどのように変化がありましたか?
まだ導入して間もないので明らかな変化はありませんが、CareWiz トルトを導入したことで、参加者の方々との接点が増えました。CareWiz トルトは、参加者との距離を自然に縮められるツールであると実感しています。
また、今回、前期高齢者と後期高齢者の解析データを比較したところ、統計上差がないという結果が出ました。そのことを参加者の方にお伝えしたところ、大変喜ばれていました。健康体操クラブは、元々健康意識の高い方々が参加していますが、今回の結果により、これまでのご自身の取り組みが評価され、これからも運動を継続しようというモチベーションに繋がっていると感じます。
今後取り組みたいことを教えて下さい。
当市では、令和5年度から「高齢者の保健事業と介護予防の一体的実施事業」を開始する予定です。この中で、後期高齢者では骨折が医療費の上位を占めていることや、骨粗鬆症のリスク者が多いことがわかりました。CareWiz トルトを活用することで、転倒リスクが「見える化」されるので、転倒を予防するための取り組みの一環として、CareWiz トルトをより活用していきたいと思います。
また運動習慣がある人とない人とでは、転倒リスクに差があるのか、認知機能に影響するのか等、当市のデータとして示すことで、より自分事として捉えていただけるようになるため、解析データの分析を行っていきたいと思っています。
今後CareWiz トルトを知り合いの方におすすめするとしたら、一番のメリットはなんとお伝えしますか?
今後は、地域に出向く機会の多い生活支援コーディネーターの方と連携して、住民主体の通いの場等の参加者の状態を把握する取り組みを検討しています。
誰もがいつまでも健康でいたいと思っています。様々な職種や役割を担う方が連携して、市民の健康をサポートしています。CareWiz トルトは、専門的な知識がなくても使用でき、誰でも簡単にその方の歩行状態が継続して把握できることが一番のメリットだと思います。